【REVIEW】 Slimcat “Bleachers”

最初から最後まで捨て曲一切なし。
Slimcat 1st Full Album “Bleachers”

 

僕がSlimcatに出会ったのはもう5年以上前だろうか。神戸で行われていた他のバンドのレコ発に結成したての彼らが出演していて「ついでに見てみるか」くらいの気持ちでライブを見たのを覚えている。当時、まだ10代の彼らはお世辞にも演奏はうまくなかったしMCもたどたどしかった。だけど初期衝動ってこういうことを言うんだろうか。若さゆえの勢いとフレッシュさが爆発していて、一気に引き込まれてファンになった。その後、東京・関西問わずSPICEのイベントに何回も出てもらったりコンピレーションアルバムを作る際にも曲を提供してもらった。今回はそんな彼らがライブを重ね、すべてがレベルアップした状況で作られた初のフルアルバム“Bleachers”をリリースということで、個人的感想を綴りたいと思う。

 

 

01. Forever Young
トップは日本語で歌われる曲。彼らの代名詞でもある『英語』というイメージを頭から払拭してきたのは正直驚いた。併せてそのクオリティ。「とりあえず日本語で歌って変化つけるか」的なニュアンスではなく、日本語でしか伝えられない・歌えないものをキレイに落とし込んでいる。1曲目はアルバムの方向性・展開を想像させる重要な役割。そんな大切なオープニングの役割をしっかり担ってくれる一曲だ。

 

02. You and I
Slimcatと言えばやっぱりこういうサウンドだ!海外パンクロック・ポップパンク・ロックの間を縫うような軽やかで疾走感のある曲こそが彼らの真骨頂だと思う。00年代の音楽を聴いて育った僕ら世代にビシビシ突き刺さる曲に仕上がってると思う。

 

 

03. Killer Boots
個人的には今作のキラーチューンと言っても過言じゃない。ヘビーなギターリフにハードロック的な曲調。日本のバンドでこういう音を鳴らせるのってめちゃくちゃ凄い。やっぱり海外の音楽に憧れてきたバンドは、そっちに寄った曲を作ると思うんだけど、どうしても何かが違うものになっちゃうと思う。それは細かい音作りで会ったり発音であったり…。でもSlimcatの凄いところはそれが本場のものと相違ないところだ。フロントマンの小川 悟(Vo.Gt)が肌で実際に海外を感じているからこそ、こういう曲を自然と作れるんじゃないかな。

 

 

04. Time Machine
やっぱりSlimcatはこの曲だと思う。この曲を聴いて、彼らに「イベントに出演して欲しい!」と思った一番好きな曲。初期のエネルギッシュな感じも良かったけど、パワーアップしたこのVerは最高だ。初めて聞いた時、自分が学生時代に追いかけてたSUM41とかが重なって見えたのを覚えてる。いいバンドには絶対アンセムが必要だけど、まさにこの曲こそが彼らのアンセム。

 

05. Alive
今作で日本語詞で歌われる2曲目。うまく言えないけど、僕は聞いたときに何かしらのイメージが沸くのがいい曲である必須項目だと思ってて、この曲は聞いた瞬間にイメージが湧いてきた。勝手な意見でいうと西海岸の海沿い・ドライブ。つまり最高ってこと。こういう曲って若いときにしか作れないのかもしれないけど、年を取ってもこの歌を歌い続けて欲しい。

 

06. Be Who You Are
ダンスロックばりのドラムから始まるこの曲はここ最近のSlimcatを体現してる曲な気がする。どんな時でもフロアを盛り上げてきた彼らの想いとか鬱憤とかやりたかったことが詰め込まれてるような一曲。全編を通してドラムとベースのバランスがめちゃくちゃ気持ち良い。

 

07. Amanda
ハードロック調のイントロからビビっときた。昔から彼らを聴いてきて、言葉では言い表せれない成長を感じたからだ。それこそ結成したての時のSlimcatは、ポップなイメージが先行してて、ヘビーなサウンドが似合わない部分があったけど、全員の爆発的な演奏力の上昇・サウンド面のパワーアップとか、全てが噛み合ってるのがひしひしと伝わってくる。“Killer Boots”もそうだけど今、日本国内でこんな曲を作れるバンドってやっぱりいないんじゃないか。

 

08. Good Songs on the Radio
7曲目と打って変わって軽やか&爽やかなアメリカンポップ・ロック。この曲聴いてるとボーカルの声にエッジが効いてきてるというか、深みが出てきたというか…めちゃくちゃパワーアップしてる気がする。“Don’t Stop Groovin’”みたいにサビでの爆発力あり、シンガロングできるパートもありで、ライブでも絶対盛り上がる1曲だと思う。

 

 

09. Summertime
ハードロック・ポップときて今度はちょっとセンチメンタルなサウンド。こういう切ない曲もSlimcatは違和感なく入れてこれるのは凄い。この曲のメロディラインとかって本当にアメリカで育った背景があるから作れると思う。夕暮れのフェスとかで聞きたい曲っていったらイメージしてもらえるかな?

 

10. Shine Like Me
これだ!初めてBowling For Soupを聞いた時の衝撃!New Found Gloryを友達に借りた時のワクワク、Fountains of Wayneを知った時のトキメキ。こういう音とメロディにやられたんだ!って思い出させてくれる曲だ。ライブでも何度か聞いたこの曲だけど、音源として聞くとやっぱり違った良さがあるな。

 

11. I.m Going Home
アルバムの最後を飾る曲もライブでおなじみのこの曲。正直この曲最後でいいの?3〜4番目に入れていいくらいのキラーチューンだと思うんだけど…でも、あえて最後に入れてくるのがまた、彼ららしいというかクオリティの高さの表れなんだろうな。ギターソロかっこ良すぎないか…。こういう全員で歌えるような曲を作らせたらピカイチだなぁ…。

 

 

全11曲、満を持してのフルアルバム。いろいろな想いが込められて作られたアルバムだろう。個人的感想を書いてるだけだから、何も全部褒める必要はないとは思うけど、本当に完成度の高いアルバムだから仕方ない。きっちり役割をわかって裏からがっちり支える安定したドラム、ベースのリズム隊も、バラエティ豊かに攻めまくるギターサウンドも、格段にレベルアップした歌声も、全てがあってこそのこのクオリティ。最初から最後まで捨て曲一切なし。YUGO.さんのデザインしたジャケットも雰囲気にバッチリはまってる。これから聞く人たち、十二分にハードルを上げて楽しみにしてて問題ない。きっと期待を超えてくるアルバムだ。

 

Slimcat
兵庫県西宮市出身のロックンロール・バンド。2014年、関西学院大学にて帰国子女の小川 悟(Vo/G)を中心に結成。2015年1月、1st Demo Single『Hollywood / Time Machine』をリリース(完売)。4月、悪魔の子供2015グランプリを獲得し、国内最大級の無料チャリティーフェス「COMIN’ KOBE’ 15」出演。6月、2nd Demo Single『Stand By Me / Heartbreaker』をリリース(完売)。バンド初のツアー「Revolution Is My Name Tour」(13公演)を全国各地で開催。2016年5月、3rd Demo Single『Emily / Stop The Beat』をリリース2017年1月、初の全国流通盤となるインディーズファーストシングル『The Great Escape』をSEEZ RECORDSよりリリース。「The Great Escape Tour」(12公演)を全国各地で開催。同年10月、1st Mini Album『American Youth』をリリース。「American Youth Tour」(25公演)を全国各地で開催。ツアーファイナルは心斎橋Pangeaにて初ワンマンを満員御礼、大盛況に終わらせる。2018年、年間120本に及ぶ全国行脚を敢行。2019年、11月20日には初のフルアルバム『Bleachers』をSEEZ RECORDSよりリリース。
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Slimcat “Bleachers”

発売:2019年11月20日(水)
価格:2,300円+税
品番:SEZ-3055

1. Forever Young
2. You and I
3. Killer Boots
4. Time Machine
5. Alive
6. Be Who You Are
7. Amanda
8. Good Songs on the Radio
9. Summertime
10. Shine Like Me
11. I’m Going Home

 

Bleachers 2019-2020 TOUR

2019
11.26 神戸VARIT. フロアライブワンマン
11.29 札幌COLONY
12.06 水戸 club SONIC
12.07 宇都宮HELLO DOLLY
12.13 仙台enn 2nd・3rd
12.21 岡山CRAZYMAMA 2nd ROOM
12.22 松山Double-u studio
12.28 福岡UTERO

2020
1.05 名古屋KDハポン
1.11 下北沢SHELTER ワンマン
and more…

 
 

written by : YUTO
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